映画「もののけ姫」の中に登場してくる「シシ神様」は様々な動物のミックスとも言えるほど幻想的で不思議な姿をしていますが、一見すると大きな鹿に見えなくもないですよね。
でも、「そんな大きな鹿、見たことない!」と言う声が聞こえてきそうですが、実際ヘラジカと呼ばれる鹿は、馬よりも大きいと言われており、巷では「ヘラジカ」がシシ神様のモデルではないかと囁かれているところもあります。
しかし、大きいと言われてもサイズはどのくらいあるのでしょうね?
気になりませんか?
今回は、ヘラジカがでかいけど最大サイズは?また、日本の動物園で見る事ができる?について解説いたします。
目次
ヘラジカの生態
ヘラジカはシカ科、ヘラジカ属に分類される鹿の仲間であり、馬よりも大きい事から鹿の中では最も大きな生き物になります。
そんなヘラジカの顔はシカと言うよりもラクダに近く、オスの咽頭部には肉垂がついています。
性格は穏やかですが、発情期を迎えたオスは天敵に襲われた時、又は縄張り争いのときなどにオスだけが持つ角を使って激しく戦う事があります。
ヘラジカの角はいくつかの枝状に分かれており、毎年冬になると落ちて春には新しく生えかわります。
また、ヘラ状の形をした角の形状から、ヘラジカの名前の由来にもなっています。
生息地は、シベリア、カナダ、アメリカ北部、北欧、更には中国北東部などに広く分布し、主に寒冷地の森林や湿地に生息しながら、夏は単独か数頭の群れで行動し、冬になると十数頭の群れを形成して生活します。
実際、馬よりも大きいと言われるヘラジカが十数頭の群れで現れたら恐いですよね・・・!
テレビ番組で活躍している武井荘さんも留学中に大きなヘラジカと遭遇した事で「百獣の王」を目指す切っ掛けにもなったと言う事ですから・・・どれだけの恐怖感だったのかが理解できそうですよね。
しかし、そんなヘラジカの食性は肉食ではなく植物食であり、主に木の目や葉、又は樹皮や水草などを食べて生活している事から普段は人間を襲うと言う事は無いようです。
また、住む地域でも呼び名が違い、アメリカやカナダでは「ムース」、北欧では「エルク」と呼ばれ、スゥエーデンではヘラジカを「森の王」とも呼んでいるようです。
因みに寿命は、野生種の場合で最長22年生きたヘラジカもいますが、平均では約9年~15年ほどと言われています。
でかい!!最大サイズは?
ヘラジカが一般の鹿よりもかなり大きいと言う事は分かりましたが、実際のところどれくらいのサイズなのか気になりますよね。
調べてみると、ヘラジカの平均的な体高は1.5~2mで、角の高さを含めると3mは超えると言われており、体重は200~700kgとされています。
また、最大では体高が2.3m、角を含めると4mもあり、体重は800kgを超えるヘラジカも存在するようです。
確かに、こんな巨大なヘラジカが目の前に現れたら武井荘さんでも驚くのは当然と言えますが、流石に森の王と言われるだけに、静かに一瞥すると悠々と道路を横切って行ったようです。
でかすぎる・・・
ヘラジカは日本の動物園にいる?
ヘラジカは、中国、北欧とアメリカ北部の寒冷地に生息するため、日本での生息は確認されませんが、1985年に中国からオスとメス2頭が来園したのち2頭の姉妹が産まれ「ボロウ」と「ユキ」と名付けられ、夢見ヶ崎動物園で動物園の人気者として穏やかに過ごしていました。
その後、2012年の春に妹のユキが亡くなり、続いて2013年に姉のボロウも15年の寿命を全うしてこの世を去ったとされています。
現在は、家畜伝染病予防法のために輸入が難しくなったこともあり、日本でヘラジカを見る事は出来なくなったとされています。
森の王とも呼ばれる神秘的なヘラジカを直に見てみたいと思いますが、残念ですね。
やはり幻想的なヘラジカは、幻でしかないのでしょうかね。
海外ではヘラジカに関わる死者が出てるってホント?
ヘラジカはシカの中でも最大であり、枝分かれしたヘラ状の角は大きく立派なもので人目見たらその幻想的な姿に魅了されてしまいそうですが、海外ではヘラジカの衝突による交通事故が相次ぎ死亡する人も増えていると言われています。
ヘラジカの天敵はクマやオオカミでしたが、近年ではその数が激減したことで天敵が少なくなったため、ヘラジカの数が増え過ぎてしまった事が原因とされています。
その為、道路を自由に歩くヘラジカが車と衝突することが多くなり、衝突したヘラジカの胴体や大きな角が車のフロントガラスや後部座席を突き破る事で死者や負傷者が増えているようです。
日本でも鹿の数が増え過ぎてしまい交通事故や農村部への被害が問題視されていますが、ヘラジカの場合はシカよりも更に大きな動物であるため、衝突した場合は被害も甚大なものになると思われます。
昔と比べて環境の変化などが原因となり、動物たちの植物連鎖の形態を大きく崩してしまった結果が人類を脅かす事にもなっています。
ある意味、因果応報とも言えますが早急に何らかの対策をとらないとこのような被害は増え続けるものと考えられますよね。
まとめ
幻想的なヘラジカは、巷ではもののけ姫に登場するシシ神様のモデルとも言われていますが、確かに巨大で枝分かれした大きな角には森の神様のイメージがありますよね。
実際、スウエーデンではヘラジカを「森の王」と呼んで崇拝している事は確かですが、近年、天敵でもあるクマやオオカミが減少してからは数が増えてしまい、ヘラジカの衝突による交通事故が激増している事も確かです。
巨大なヘラジカが人類にとって巨大な被害をもたらす生き物になったとも言えますが、早めの対策を期待したいものですね。
以上、ヘラジカがでかいけど最大サイズは?また、日本の動物園で見る事ができる?についての解説でした。
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