アルマジロと言えば、動物園などで見かける事が多く、身の危険を感じるとダンゴ虫のように丸まって身を守る特徴がありますが、同じように身体を丸めて身を守るセンザンコウはご存知でしょうか?

あまり聞きなれない動物ですが、アルマジロによく似た哺乳類であり、世界で最も密輸のターゲットにされていると言われています。

今回は、そんなセンザンコウとアルマジロの違い!ペットでの飼育・薬・種類について解説いたします。

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目次

センザンコウの生息地

センザンコウは、センザンコウ目(有鱗目・鱗甲目)、センザンコウ科に属する哺乳類で、アジアのインドから中国、東南アジア、アフリカの中南部の辺りに広く生息しており、種類によって生息する場所も違います。

全身がマツボックリ状の鱗に覆われているその姿は怪獣を思わせる迫力がありますが、危険を感じるとアルマジロのように球状に丸くなり身を守ります。

センザンコウの種類

センザンコウは、鱗や肉、漢方薬の原料として密輸される事も多く、世界で最も密輸のターゲットになっている動物と言われています。

その為、その数は年々減少傾向にあり、既に絶滅してしまった種類もいます。


現在は、8種類のセンザンコウが確認されており、その全ても絶滅危惧種になっている為、国際自然保護連盟の希少動物として保護されています。

その種類は中国、マレーシア、インド、フィリピンに4種とアフリカに4種おり、その中には木登りをするもの、又は尻尾で木にぶら下がるもの或いは死んだふりをするものなど種類によって様々です。

詳細は以下の通りです。

・インドセンザンコウ

インドに生息しており体長が1mほどあります。

・ミミセンザンコウ

中国南部、ベトナム、ミャンマー北部に生息しており体長は70~100cm程です。

死んだふりをして鱗を広げ、鱗の間に集まってきたアリや昆虫を閉じてそのまま水の中に入り浮いてきた獲物を捕食します。

・フィリピンセンザンコウ

フィリピンバラワン島に生息します。

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・マレーセンザンコウ

タイやインドネシアに生息し、体長が80~110cmになります。

・オオセンザンコウ

アフリカ中部に生息し体長が1mを超える事からセンザンコウの中では最大種です。

・サバーナセンザンコウ

アフリカ南東部に生息し、体長が最大でも1mほどでオオセンザンコウよりも小型種で、絶滅の危機が心配されている種類です。

・キノボリセンザンコウ

アフリカ中部に生息し、体長が40cm、シッポの長さが50cmを超える種もいます。

センザンコウの中では木に登る種類になり尻尾を木の枝に巻き付けてぶら下がることもします。

・オナガセンザンコウ

アフリカ中部に生息し、体長は30~40cmですが、尻尾の長さが非常に長く60~70cmもあります。



種の中には死んだふりをして狩りをするセンザンコウもいる事から知能の高さもうかがえますね。


センザンコウの様子♪

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センザンコウとアルマジロの違い

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センザンコウとアルマジロは、似ているようですが全く別の種類だと言われています。

アルマジロが異節上目被甲目アルマジロ科に対して、センザンコウは鱗甲目(センザンコウ目)センザンコウ科であり、どちらも硬い鱗でできた体表を丸めて身を守るところまでは同じです。

しかしセンザンコウの体表はマツボックリのような硬い鱗でできており先が鋭く尖っている為、防御するだけでなく反撃できる形になっています。


一方、アルマジロの体表は、鱗が横に並んでいる為、防御する装甲の機能だけです。

また、見た目の違いもありセンザンコウはゴジラ映画に出てくるような怪獣のイメージがあり、アルマジロは「鎧ネズミ」と言われるように背中全体が鎧に包まれているように見えます。


その他にもアルマジロの祖先は6千万年前に出現したグリプトドンと言う亀に似た動物であり、センザンコウの祖先は5千万年前にヨーロッパに生息していたエオマニスと言う動物であり、この両者は収斂進化の関係にあると言われています。

つまり、アルマジロはアリクイやナマケモノと同じ異節目に属する生き物であり、センザンコウの場合、以前はアルマジロと同じ異節目でしたが、現在はトカゲやヘビと同じ有鱗目に属する為、姿や生態が似ていてもこの両者は収斂進化の一つと考えられます。

進化の過程でたまたま似てきただけで全く別の種類といえますね。

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ペットとして飼育できる?

センザンコウはワシントン条約で保護されている動物ですが、承認されれば商用取引が可能なのでペットとして飼う事は出来ます。

しかし、ペットショップで扱っている所は無く、たとえ飼う事ができたとしても餌となる大量のアリが必要であり、鱗の裏側にはたくさんのダニがいる事から、室内でペットのように飼う事は難しいと言われています。

また現在は絶滅に瀕している状態にある事から、見たい場合は動物園に行くことをおすすめします。

センザンコウの鱗は薬になる?

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センザンコウの鱗は、ケラチンと言う成分でできており人の爪や鳥の爪と同じです。

その為、中国では漢方薬や媚薬の原料として古くから利用されており、麻痺症状を和らげる、又は母乳を出す、膿を出すなどの効果があるとされてきました。

また、インドではリウマチに効くとしてお守りに用いられる事もあり、アフリカや中国では食肉用にもなり、硬い鱗は魔除けとして用いられています。

まとめ

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あまり馴染みのないセンザンコウですが、アルマジロと同じような生態や姿をしていても進化の過程でたまたま似てしまった収斂進化の関係にある事が分かりました。

また、センザンコウの鱗は漢方薬にもなり、様々な事にも利用価値がある為、世界で最も密輸されている動物になり、残った8種類も絶滅が危ぶまれる事から国際自然保護連合の希少動物に指定されています。


その為、承認を受ければ商用取引も可能ですがショップにない為、見たい場合は動物園で見る事が良いと言えます。

以上、センザンコウとアルマジロの違い!ペットでの飼育・薬・種類についての解説でした。


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