庭木の新芽や葉、又は花などが虫に食い荒らされた事はございませんか?
これは、蛾の幼虫やコガネムシのような害虫の仕業と考えられており、特にマメコガネは葉だけでなく花や果実までも広食する為、植物を枯れさせてしまいます。
また、一枚の葉に複数のマメコガネが群がって食害する事もあり、幼虫は土の中で植物の根を広食害する為、成虫、幼虫共に害虫扱いになります。
しかし、幼虫などは土の中に潜っているため、駆除を行う事は難しいと言われていますが。。。
さて・・・その対策にはどんな方法があるのでしょうね。
今回は、マメコガネの幼虫は駆除できる?また、天敵や対策も解決について解説いたします。
目次
マメコガネの生態
マメコガネは、甲虫目、コガネムシ科に分類される甲虫の一種であり、日本の在来種になります。
体色は、玉虫色の奇麗な光沢を持ち、体長が1~2cm程度と小さな甲虫である為、コガネムシの小型版とも言えます。
成虫は夏から秋にかけて1年に1回、或いは2年に1回発生し、植物の中でも特にマメ科の植物を好む事から名前の由来にもなっています。
また、体は小さくても食欲は旺盛であり、マメ科植物の葉以外にも農作物の新芽や花、又はブドウなどの果実までも食害してしまうため、農作物を扱っている人には害虫そのものでしかありません。
幼虫は、他のコガネムシと同じように土の中で越冬し、植物の根を食べて成長するため、気づかないうちに植物が枯れてしまうと言う事になります。
その為、成虫、幼虫共に害虫扱いとなります。
幼虫の害
マメコガネの幼虫はカブトムシの幼虫を小さくした感じで可愛らしいですが、植物の根を広く食害してしまうため成虫よりも強敵と言えます。
また、マメコガネは成虫も幼虫も食欲旺盛な事からどちらも害虫として扱われる事が多いですが、特に幼虫は土の中の隠れた部分で根を食害する事から、気づかない内に植物が枯れてしまうため、農作物を扱うものにとっては厄介な害虫になります。
毎日植物を観察して、「何となく元気がない」とか「葉が枯れてグラグラしてきた」と感じた時はマメコガネの幼虫が土の中にいると考えられるため、土を掘り起こして幼虫を見つけた場合は、駆除が必要です。
駆除方法
マメコガネの食害は成虫も幼虫も留まる事がなく広がってしまうため、早めに駆除する事が良く、卵を産み付けられない為にも成虫をみつけたらそのつど退治することが一番です。
既に幼虫が土の中に潜んでいる場合、駆除は難しいですが鉢植えの場合なら鉢ごと水の中に入れると幼虫が這出てくるため簡単に駆除することができるので確認の意味でも試してみる事は良いと思います。
しかし、地植えの場合は範囲が特定できない分、難しいため、薬剤を使う必要があります。
その駆除方法は様々にありますが、3種類の方法をあげると以下のようなものになります。
① 誘引剤
これは、読んで字の如く、コガネムシやマメコガネの好きなフェロモンを利用して誘き寄せて退治する方法です。
セットで販売されているものもありますが、自分で簡単に作る事も出来ます。
その材料は以下の通りです。
・液体を入れる牛乳パックかペットボトルを2~4個用意します。
・清酒(40㏄)、砂糖(40g)、米酢(30㏄)、きな粉(80g)
・ディプテレックス(20g)
これ等を混ぜるとパック4個分ほどの誘引剤ができるようです。
② 農薬
マメコガネなどの甲虫に限らず昆虫すべての駆除に効果絶大なのが農薬であり、2018年1月末で登録のあるものとしては、オルコン、カルホス、ダープバン、ダイアジノン、パイジットなどがあげられます。
また、オルトラン農薬は浸透移行性のため高い効果がありマメコガネに限らず害虫駆除には役立つようです。
その他、化学農薬は心配と言う人には、人畜無害のバイオトピアは生物農薬である為、高い駆除効果がある割には人への影響が少ないのでおすすめできます。
③ 殺虫剤
殺虫剤は幼虫が発生せる初期に散布すると効果があるため、成虫が発生する6月中旬より前に散布することが一番効果的です。
代表的なものはスミチオンですが、その他にはタフバリアフロアブル、リラークRDFなどがあげられます。
昼行性と言うマメコガネの習性を利用すると発生期間が把握できます。
手動ですがこのようなやり方もあります!!
マメコガネの天敵は?
マメコガネにとって天敵は、カラスやモグラ、ムカデ、アリ、寄生バチ、ゴミムシ、センチュウなどになりますが、特に最強と言われるのがバチルスポピリエと呼ばれる乳化病菌です。
この乳化病菌は日本だけに存在するとされており、マメコガネの幼虫が乳化病に感染すると身体が白く乳化して死に至ると言われています。
マメコガネは、日本の穀類に紛れて北アメリカに移入した後、天敵のいない北アメリカの大地で思う存分農作物を食べつくした事で「ジャパニーズ・ビートル」
と呼ばれるようになり、大打撃を受けた北アメリカでは駆除対策が行われたようです。
その駆除対策に使われたのが菌であり、アメリカでは無農薬栽培としてこのような天然の生物を利用した害虫駆除法(生物農薬)が広く行われています。
まとめ
庭に奇麗な植物を植えても、害虫被害に遭っては残念ですよね。
特にマメコガネは、数匹で群がり葉だけでなく花や果実までを食害するため、アッと言う間に食い荒らされてしまいます。
更にその幼虫は土の中で越冬し、その間植物の根を食い荒らす為、気づかないうちに植物が枯れてしまうと言う事にもなります。
その為、農作物を扱う人にとっては大打撃を被る事になるので駆除が必要になります。
その対策には様々ありますが一番は農薬を使う事が確実であり、殺虫剤と併せる事で効果は絶大なものになります。
しかし、環境や人体への影響を考えると化学農薬よりも生物農薬が望ましく、アメリカでは既に対策がとられているようです。
日本では、日本の土壌に存在する菌によってアメリカほど甚大な被害が出たと言う報告はなく、生育中の植物を守る、又は人への影響なども考えると無農薬で対応する事がベストだと言えます。
また、毎日チェックしてマメコガネの成虫を見つけたら細目に退治するだけでも被害は減ると考えられます。
以上、マメコガネの幼虫は駆除できる?また、天敵や対策も解決につての解説でした。
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